PIV Gateway™ Chronos

PIV Gatewa™ Chronosとは

PIV Gateway™ Chronosは、GNSSスプーフィングやジャミング攻撃下でも高精度な時刻同期を提供する、高可用性で高精度なNTPタイムサーバです。

主な特徴

  • スプーフィング検知機能:日本の準天頂衛星システム「みちびき(QZSS)」の信号認証(※1)を採用。
  • 高精度時刻維持:ルビジウム発振器またはOCXO(高精度水晶発振器)を搭載。
  • 冗長性強化:マルチGNSS、光テレホンJJY(※2)など複数の時刻源をサポート。

これらの特徴により、常に正確な時刻同期を維持します。

(※1)「みちびき(準天頂衛星システム)」の信号認証サービスについて:https://qzss.go.jp/overview/services/sv14_sas.html
(※2)光テレホンJJYについて:https://www.nict.go.jp/sts/hikari_tel_jjy.html

正確な時刻同期の必要性

近年の重要インフラのネットワーク環境では、セキュリティ上の理由からインターネットに直接接続されていないケースが多く、主にGNSSを介して時刻同期を行う方式が主流となっています。

このような環境では、外部ネットワークとの接続が制限されているため、GNSSによる正確な時刻取得が重要な役割を果たしています。しかし、近年では以下のような方法でのGNSSへの攻撃が多数確認されています。

  • スプーフィング:偽のGNSS信号を送信して、正しい位置や時刻情報を偽装する攻撃
  • ジャミング:GNSS信号を妨害して受信できなくする攻撃

時刻同期の不正確さがもたらすリスク

これらの攻撃が成功し、システムが誤った時刻情報を受信してしまった場合、以下のリスクが発生する可能性があります。

1. システム間の時刻同期の不整合

・分散システムやネットワーク内でのデータの整合性低下

・トランザクションの順序や因果関係の混乱

2. 時刻に基づく計算結果の誤り

・速度、距離、位置などの算出における誤差の発生

・ナビゲーションシステムや位置情報サービスの精度低下

3. ログやタイムスタンプの信頼性低下

・イベントの正確な順序や発生時刻の特定が困難に

・セキュリティ監査や法的証拠としての価値の低下

4. 時間制限のあるプロセスの誤動作

・セッションタイムアウトの不適切な処理

・スケジュールされたタスクの誤った実行や未実行

5. 無線通信システムの性能低下

・通信タイミングのずれによる干渉増加や品質低下

・周波数利用効率の悪化によるデータ転送速度の低下

スプーフィングを検知できる信号認証技術、GNSSに依存しない複数の時刻源による時刻同期を行い、堅牢な時刻同期システムの構築がこれまで以上に重要になります。

PIV Gateway™ Chronosは、これらの課題に対応し、重要インフラの安全性と信頼性を高めるソリューションを提供しシステム全体の性能と信頼性の確保に貢献します。


製品仕様

筐体 19インチラック2U
電源 AC100〜240V

※別途マルチバンドGNSSアンテナが必要です。

機密性を重視した依頼を送る際はこちらからお願いいたします。

cdiprivacydummy@protonmail.com